かりそめ夫婦のはずが、溺甘な新婚生活が始まりました

「その友達がすべてを知っても離れずにそばにいてくれるから、自信がついたのかも。コネ入社だって言われても、負けずに頑張れるって。……それに私は将生と結婚して、誠司君やお義父さんとは家族になったでしょ? それを隠すのは最初から間違っていたのかもしれない」

「小毬……」

 本音を言えば周囲の……とくに秘書課の先輩たちの反応が怖い。でも大好きな将生と結婚していることを隠すことなく、堂々としていたいから。

「いつでも公表していい覚悟を決めているから。でもバレちゃって誠司君に迷惑かけることになったらごめんね」

 少なからず誠司君もなにかしら言われそう。そうなったら本当に申し訳なく思う。

「いいや、その迷惑なら大歓迎だよ。前にも言っただろ? 俺は小毬が義妹だといつ公表してもいい。むしろ早くしたいくらいだって」

 ニッと笑う誠司君につられて、私も笑ってしまった。

「なにやら楽しそうですね」

 電話を終えて戻ってきた山浦さんと三人、楽しい時間はあっという間に流れていった。

 お開きになったのは二十二時過ぎ。誠司君が支払いを済ませてくれて、飲んでいない山浦さんが送ってくれることになった。