かりそめ夫婦のはずが、溺甘な新婚生活が始まりました

「もう、誠司君ってば……。いつまで私を子供扱いするの?」

「俺にとって小毬は、守ってあげなくちゃいけない存在なんだよ。……これからもずっと」

 もう一度頭を撫でられ、照れくさくなる。

 でも今、幸せだと聞けて安心した。本当に誠司君にも早く素敵な出会いがあって、もっと幸せになってくれることを祈るばかりだよ。

「あ、そういえば友達に俺たちの関係がバレるかも……って言っていたけど、大丈夫だったのか?」

「うん。ごめんね、ちゃんと言わないで。……もう大丈夫」

 野沢君と敬子は絶対口外しないし、今では事情を知っているふたりになんでも気兼ねなく話せている。

 そしてふたりは急接近しつつある。私のことをきっかけに、よく飲みに行っていると敬子が嬉しそうに言ってた。

 大学も同じだったから、話も尽きないようでいい感じなのだとか。

「でも小毬はバレてもいいと思ってるんじゃないか?」

 片眉を上げてからかい口調で言いながら誠司君が指差したのは、私の左手。

「最近ずっと結婚指輪はめたままだよな? 前は仕事中、つけていなかったのに」

「……うん」

 箸を置き、そっと指輪を撫でた。