かりそめ夫婦のはずが、溺甘な新婚生活が始まりました

 到着した電車に乗り、敬子とはうまくいったこと、そして今日は帰って将生に気持ちを伝え、あの女性のことをちゃんと聞くと送った。

 すぐに既読が付き、【よかったね、頑張って! 報告待ってる】と返信が届いた。

 素直になりたい。将生に好きって伝えたい。……彼の口から真相を聞かせてほしい。

 その思いで電車を降りて急いでマンションへと向かう。そしてドアの前で一度深呼吸をして、緊張しながら玄関のドアを開けた。

 だけど室内は真っ暗。将生はまだ、帰ってきていないのだろうか。

 電気を灯して、廊下を進みリビングに入る。

「まだ仕事……? あ、返信きてるかな」

 急いでスマホを確認すると、将生からメッセージが届いていた。すぐにタップして目で追う。

【ごめん、小毬。急な仕事が入って今夜は帰れそうにない。明日もまだわからないんだ。またこっちから連絡する】

「そんな……」

 じゃあ今夜、将生と会って話をすることができないんだ。

 仕事だもの。仕方ないことだとわかっていても、ショックで身体の力が抜け、ふらふらしながらそのままソファに腰を下ろした。

「あ、返信しないと」

 すぐに【わかったよ、無理しないでね。連絡待ってます】と送って、ソファの背もたれに体重を預けた。