かりそめ夫婦のはずが、溺甘な新婚生活が始まりました

 感謝の気持ちを伝えると、由良は照れくさそうに「親友なんだから、遠慮しないの」と言いながら立ち上がった。

「小毬、先にお風呂入っちゃいなよ。大学時代、泊まるたびに忘れていった小毬のもの一式揃っているから、用意しておくね」

「うん。……本当にありがとう」

 由良に甘えて先にお風呂に入らせてもらった。

 浴槽に浸かると、泣いたせいで重かった頭がすっきりした。

 由良の言う通り、ひとつずつ向き合っていこう。まずは敬子にちゃんとすべて話したい。

 そのためには、一応誠司君やお義父さんに話しておいたほうがいいよね。それから敬子に会ってくれないか連絡をしよう。

 お風呂から出て、由良が作ってくれたおいしいオムライスを食べた。それからお風呂の中で考えていたことを由良に伝えると、「善は急げだよ!」と背中を押され、誠司君に電話をして事情を説明した。

 私から秘密にしてほしいと言ったのに、誠司君は「小毬のしたいようにしたらいい。反対しないよ。父さんも同じ気持ちだから」と言ってくれた。

 それと「俺は最初から小毬を可愛い義妹だって紹介したかったから、友達だけとは言わず、みんなに公表してもいいよ」とも。

 それを聞いて安心した私は、敬子にメッセージを送った。【明日の夜、時間を作ってほしい】と。

 少しして敬子から【わかったよ】の返信が届き、由良とホッと胸を撫で下ろした。