かりそめ夫婦のはずが、溺甘な新婚生活が始まりました

 混乱する将生に、会社の同期の子と由良の会社の友達みんなで飲み会をすることになったことを伝えた。

「そうか、じゃあちょうどよかったな。……楽しんでくるといい」

「うん、将生も」

「俺はまだ仕事が残っているから、先に風呂入ってくれ」

 そう言うと将生はソファに腰を下ろし、再びパソコンを開いた。

「じゃあ先に入るね」

 リビングを出てお風呂の準備をしながら、由良からの返信を野沢君に伝えていないことを思い出した。

 スマホを見ると、由良から友達もみんな大丈夫との返信が届いていた。それも併せて野沢君に送り、浴室に向かった。



 そして迎えた同期会当日。時間前には全員集まり、谷君と岸本君の乾杯の音頭を皮切りにはじまった。

 由良はさっそくふたりに囲まれ、質問責めにあっている。昨夜、【私は私で楽しくやるから、小毬は気にせずみんなと親睦を深めることに徹すること】とメッセージが送られてきたけれど、大丈夫かな?

 心配でチラチラと様子を窺っていると、他の子と話していた敬子が私の隣にやってきた。すると私の肩を揺すり、今にも泣きそうな声で言う。

「小毬、見てあれ!」

 敬子が指差す方向に目を向けると、由良の会社の友達に囲まれている野沢君の姿があった。

「こうなることは予想していたけど、実際に目の当たりにするとモヤモヤする」

「モヤモヤ?」