かりそめ夫婦のはずが、溺甘な新婚生活が始まりました

 今朝だって朝ご飯を用意してくれた。家事だってなにも言わずやってくれる。それがどれだけ助けになっているか……。

 生活面だけではない、精神面でも私は将生に支えられていると思う。

 だけどこうして改まって言うと、非常に恥ずかしいものがある。おまけに将生がなにも言わないから余計に。

「なんか照れるね」

 恥ずかしさを誤魔化すと、将生はパソコンをテーブルに置き、そっと私の身体を抱き寄せた。

「ま……将生?」

 突然のハグに、将生のことを言えないくらい顔が熱くなる。今の私の顔は真っ赤に違いない。それでもどうにか声を絞り出して彼の名前を呼ぶと、将生は私の耳元に顔を寄せた。

「あぁ、照れるな」

 囁かれた彼の低い声が異様に木霊して、ゾクリとした感覚が身体中をはしる。

「小毬……?」

 少しだけ距離を取って私の顔を覗き込もうとする将生から、慌てて顔を反らした。

「やっ……! 見ちゃだめ」

「えっ?」

 絶対変な顔になっているもの。将生に見られたくない。