「みんな誰かよりも不幸で、誰かよりも幸せなんだよ。自分が一番不幸だなんて決めるのは自分しかいないよ。」
海を見つめて誰に話すでもなくそうつぶやく彼の言葉が私に答えをくれた。
「そうだね…。」
「頑張ってる基準なんて人それぞれなんだし、自分が1番頑張ってるって言えない人は自分に自信を持てばいい。きっとその人が1番頑張ってる人かもしれないよ。比べる相手の問題だと僕は思うな…」
そして彼は少し間をあけてこう言った。
「華一は頑張ってるよ。もっと自分を褒めてあげるべきだ。」
彼はそう言って微笑んでくれるわけでもなく、諭すでもなくただ、思ったことを言っただけというふうにつぶやく。つまらなそうに海を見つめ、私のことなどもう知らないとでも言いたそうな顔だった。
「ありがとう。音色」
私はそれが心地よかった。構われるのはあまり、得意ではない。自分は泣き虫なくせにそうでは無い振りをする人間だった。音色に会うまでは。
彼に会って変わった自分がいた。彼の前だけでは本当の自分で涙を流せた。
あの日から変わらない彼への信頼は今でも健在で、会えない日々がただ辛い。でも、画面越しの彼はどこか幸せそうに見える。
海を見つめて誰に話すでもなくそうつぶやく彼の言葉が私に答えをくれた。
「そうだね…。」
「頑張ってる基準なんて人それぞれなんだし、自分が1番頑張ってるって言えない人は自分に自信を持てばいい。きっとその人が1番頑張ってる人かもしれないよ。比べる相手の問題だと僕は思うな…」
そして彼は少し間をあけてこう言った。
「華一は頑張ってるよ。もっと自分を褒めてあげるべきだ。」
彼はそう言って微笑んでくれるわけでもなく、諭すでもなくただ、思ったことを言っただけというふうにつぶやく。つまらなそうに海を見つめ、私のことなどもう知らないとでも言いたそうな顔だった。
「ありがとう。音色」
私はそれが心地よかった。構われるのはあまり、得意ではない。自分は泣き虫なくせにそうでは無い振りをする人間だった。音色に会うまでは。
彼に会って変わった自分がいた。彼の前だけでは本当の自分で涙を流せた。
あの日から変わらない彼への信頼は今でも健在で、会えない日々がただ辛い。でも、画面越しの彼はどこか幸せそうに見える。


