「姉さんと恋人は話しあって、これを機に結婚して子供を産む決意をしました。

ですけど、お互いの両親がそれに反対をしました。

まだ早いんじゃないか学校はどうするんだちゃんと育てることができるのかと、かなり反対をされたそうです。

姉さん曰く、堕ろした方がいい施設に預けた方がいいと言う意見もあったそうです」

星川くんはそのことを思い出したと言うように、息を吐いた。

「その当時、僕はまだ高校生だったんですけど…何となく、家族の仲が悪くなっているのを感じました。

姉さんも両親も頑固な人で、そのうえカッとなると感情的になってしまう性格なので、冷静に話しあいをするなんて言うことができなかったんだと思います。

今だったら、僕が間に入って彼らをなだめて冷静に話しあいをさせることができるんじゃないかと思いますが…」

星川くんの冷静なその性格は、家庭環境にあったんだと思った。