「寂しいんだな…」

最近は星川くんと青空ちゃんと一緒に食べる機会があったから、1人で食べるのは久しぶりだった。

美味しい美味しいって言いながら嬉しそうに食べてくれた青空ちゃんとそれを微笑ましそうに見ている星川くんがいたから、いつもの食事が美味しく感じられた。

作り甲斐があったし、楽しかったし…何より、すごく嬉しかった。

「そうか…」

その気持ちに気づいた私は、箸と小皿をテーブルのうえに置いた。

いつの間にか、自分でもよくわからないうちに、好きになっていたんだ。

星川くんに恋をしていたんだ。

なれない料理や子育てに悪戦苦闘しているその姿に、美味しそうに料理を食べているその姿に、私は恋をしたんだ。

今になって自分の気持ちに気づいてしまった事実に、私は両手で頭を抱えた。