まだ小学1年生――今日星川くんに教えてもらった――だもんな…。

お母さんがいなくて寂しいよね…。

まだお母さんに甘えたい年頃だよね…。

「――いっそのこと、私が青空ちゃんのお母さんになれたらいいのに…」

そんなことを呟いた自分に驚いて、ハッと我に返った。

何を痛いことを言ってるんだ、私は…。

「こりゃ、相当なまでに情を感じているって言うことだな…」

そもそも事情がどうなっているのかもわからないのに、そんなことを呟いていいと思っているだろうか?

「考えるのも、あれだな…」

同僚の家庭事情に口出しするのはよくない。

親しき仲にも何とか、である。

「さて、お風呂に入って寝るとしよう」

明日は会社だ、仕事だ。