近くのテーブル席に腰を下ろすと、テーブルのうえに持ってきたお弁当を広げた。

「わーっ、すごいすごーい！」

青空ちゃんはこの間と同じように声をあげて喜んだ。

「食べていい？」

「いいよ」

「わーい！」

青空ちゃんはおにぎりを手に持つと、嬉しそうに頬張った。

その様子を見ながら、私は周りに視線を向けた。

カップルだったり、友達同士だったりと、私たちの周りにはたくさんの人がいた。

その中には、当然のことながら家族連れもいた。

休日だからそうだろう。

もしかしたら、私たちも家族連れだと周りからそんな風に見えているのかも知れない。

「美味しい！」

青空ちゃんは玉子焼きを口に入れていた。

笑顔で頬張っている彼女の姿に、私は朝早く起きて作った甲斐があったと心の底から思った。