「………ん?彼女?そう言えばいたね。最近はいないよ?」


「ふーん お前なら選びたい放題なんだろうなぁ」


「なに?皮肉?まぁ作れなくは無いけど…彼女は要らないかな…」


「はあ?!要らねえって、 喧嘩売ってんのか?」

信じられねえ。
彼女欲しくないとか、こいつ本当に男か?


「ははっ 売ってない。琥牙は彼女欲しいんだ?」


当たり前だろ。彼女要らねえなんて男お前ぐらいだろ。

「そりゃな。でも今は彼女じゃなくてもいいから女が欲しい」


「………それってセフレが欲しいって事?」

「まぁ そーゆーコト」


今度は「ふーん」とだけ返ってきて、蒼月は吸殻を踏み消した。
なんか機嫌が悪いのか?
心当たりは無い。
まぁその内直るだろう。
そのまま降りようとする蒼月に向かって声を掛ける。

「1限目から出るのか?」

「…うーん いや保健室行くよ。琥牙は授業出ろよ」

蒼月はそれだけ言って降りて行った。
体調が悪かったのか?
いやサボりかな。
1限目出るかどうしようかと色々考えながら俺もタバコを消す。
何処にあるか解らない白紙のプリントと女の事も考え呟く。






「……………ヤリたいなぁ……………」



「……………溜まってんのかな、俺」