肌のお手入れを済ませて裸のままベッドに入り。今はプラチナアッシュの、指通りが滑らかな男の髪を撫でて遊んでるうちに遊佐が先に寝落ちした。

今日はそれほど飲んでなかったと思う。でもここんとこお酒の席が続いてるし、気疲れだっていっぱい溜まってたよねぇ・・・。真横で労るように寝顔を見つめる。

忙しかったハズなのに、あの指輪いつ買いに行ってくれたんだろ。・・・ほんとにね、これ以上スキにさせないでよ。心臓がもたないったら!

ねぇ遊佐。ショップでガラスケース覗き込んでるあんたのカオ想像ついちゃう。真剣に悩むんじゃなくて、どれがいいか選ぶのが楽しいってカオ。きっと。

榊も付き合わされたんだろうなぁ。納得いくまで探すタイプだから、あちこち連れ回されたかもね。クスリ。一人笑い。


前におばあちゃんが教えてくれたみたいに、人生の階段を一段一段登っていけてるね、あたし達。ゆっくりあんたの脚に合わせて。人とは違う速度だっていい。

先の長い道のりを苦しい時ほど笑えたらいいね。それくらい強くなんなきゃダメだよね。

・・・なるよ、遊佐。
あんたを二度と泣かせないって決めたから。
あんたの不安なんか吹き飛ばすって約束したから。

あの指輪があれば百人力だよ。
どんな魔法より神頼みより。
効き目が抜群だってこと。あたしは信じてるから。