まるで操られて、ゆるゆるとテーブルの端に置いたスマホに伸びる手。手帳型のケースを開き真っ黒な画面の一点を見入る。頭の中で転がってる高津さんの言葉が空虚な音を立てて。何かと二重に聴こえてる。
なんだか色んなモノがバラバラなまま、機械みたいに指先だけ動いてた。起動してロック画面に切り替わった刹那、着信が鳴り響く。自分でも顔が大きく歪んだのが分かった。タップしてうつむき加減に応答する。
『・・・宮子ッッ』
耳許に押し迫った真の声。怒り、焦り、安堵。あらゆる感情がそのひと言に籠もってた。
『ンなふザけた真似、一生に一回しか赦さねーからオレは・・・!』
「・・・・・・・・・ごめん・・・なさい」
『・・・いるんだろ高津さん』
小さく頷くと、スピーカーにしろと有無を言わせない。あたしは操作したスマホをテーブルの真ん中あたりに置いて視線を上向かせた。目が合った高津さんは意味を飲み込んでか、整った顔を崩しもしないで黙って薄く口角を上げた。
「ご無沙汰してます遊佐さん。無断で彼女をお借りして申し訳ない」
真に向かってスマホ越しに話しはじめる彼。余裕ありげで怯む様子もなく。
『・・・どーも。オレの嫁を勝手に連れ出しただけでも十分アウトですよ』
見えない微笑の気配が伝わってきた。一切の感情を剥ぎ取ったみたいな冷淡な声だった。
なんだか色んなモノがバラバラなまま、機械みたいに指先だけ動いてた。起動してロック画面に切り替わった刹那、着信が鳴り響く。自分でも顔が大きく歪んだのが分かった。タップしてうつむき加減に応答する。
『・・・宮子ッッ』
耳許に押し迫った真の声。怒り、焦り、安堵。あらゆる感情がそのひと言に籠もってた。
『ンなふザけた真似、一生に一回しか赦さねーからオレは・・・!』
「・・・・・・・・・ごめん・・・なさい」
『・・・いるんだろ高津さん』
小さく頷くと、スピーカーにしろと有無を言わせない。あたしは操作したスマホをテーブルの真ん中あたりに置いて視線を上向かせた。目が合った高津さんは意味を飲み込んでか、整った顔を崩しもしないで黙って薄く口角を上げた。
「ご無沙汰してます遊佐さん。無断で彼女をお借りして申し訳ない」
真に向かってスマホ越しに話しはじめる彼。余裕ありげで怯む様子もなく。
『・・・どーも。オレの嫁を勝手に連れ出しただけでも十分アウトですよ』
見えない微笑の気配が伝わってきた。一切の感情を剥ぎ取ったみたいな冷淡な声だった。



