「まずは、赤ちゃんにこの世界を見せてあげましょうね。頑張りましょう。」
多香子が二人に話しかける。
多香子の言葉に高水夫婦は力強く頷いた。
陣痛促進剤の量を徐々に増やし、朝からスタートした計画分娩は順調に進んでいた。
昼過ぎには本陣痛が始まり、さまざまな処置を経て午後には高水夫婦は分娩室にいた。
「次の陣痛が来たらいきんでいいですよ。吸った息を倍以上の時間をかけて吐き出してください。その時にグッと自分のお腹の方に頭を持ってくるイメージで体を曲げます。お父さんは奥さんの頭をお腹に近づけるのをサポートするイメージで支えてくださいね。」
「はい」
多香子が声をかけて出産をサポートする。渉は小児科医と一緒に胎児の状態を把握しながら出産の進行具合を慎重に観察していた。
「・・・きた・・・」
モニターにも陣痛の波が来たことが現れている。
「頑張りましょう!」
多香子の声に高水の妻は大きく息を吸い込み、夫の手を握りしめながらいきみはじめた。
もうすぐ、命が誕生する。
それは喜びの瞬間ではなく、その場にいる誰もが悲しみの瞬間であることが分かっている。
多香子が二人に話しかける。
多香子の言葉に高水夫婦は力強く頷いた。
陣痛促進剤の量を徐々に増やし、朝からスタートした計画分娩は順調に進んでいた。
昼過ぎには本陣痛が始まり、さまざまな処置を経て午後には高水夫婦は分娩室にいた。
「次の陣痛が来たらいきんでいいですよ。吸った息を倍以上の時間をかけて吐き出してください。その時にグッと自分のお腹の方に頭を持ってくるイメージで体を曲げます。お父さんは奥さんの頭をお腹に近づけるのをサポートするイメージで支えてくださいね。」
「はい」
多香子が声をかけて出産をサポートする。渉は小児科医と一緒に胎児の状態を把握しながら出産の進行具合を慎重に観察していた。
「・・・きた・・・」
モニターにも陣痛の波が来たことが現れている。
「頑張りましょう!」
多香子の声に高水の妻は大きく息を吸い込み、夫の手を握りしめながらいきみはじめた。
もうすぐ、命が誕生する。
それは喜びの瞬間ではなく、その場にいる誰もが悲しみの瞬間であることが分かっている。



