たとえ君が・・・

渉は多香子をアパートに送り、自分の部屋に帰るとベッドに横になり目を閉じた。

多香子の気持ちは慶輔にある。

慶輔が生きているときはいつも笑顔だった多香子。
慶輔のことで涙を流していた多香子。

自分には多香子の笑顔も涙もあげられない・・・。


慶輔・・・

俺には何ができるんだよ・・・


お前じゃなく、死んだのが俺だったら、今頃多香子は・・・


考えが進みすぎて怖くなり渉はベッドから起き上がると浴室へ向かい、頭から熱いシャワーを浴びた。