たとえ君が・・・

手術から一年近くがたち、多香子は自然妊娠をした。
渉は妊娠にも多香子よりも先に気が付き、自分の病院で検査をした。

腹腔鏡手術とはいっても、多香子の場合一度流産していることや、がんの組織を切除しているため通常よりもかなりリスクの高い妊娠だった。

安定期までは渉の判断で絶対安静。着床している位置が不安定だとすぐに流産する可能性が高い多香子を渉は妊娠が分かるとすぐに自分の病院に入院させた。ここならば常に自分もそばにいることができるという渉の判断だった。

安定期に入るまでは入院しながらベッドの上で安静に過ごすことが多香子と渉の約束でもあった。
個室の部屋にはトイレもシャワーもついていて渉も同じ部屋に簡易ベッドを置いて泊まり込んでいる。


渉に支えられながら多香子は話し出した。
「検査の結果。明日わかるんでしょ?」
「・・・あぁ。」