たとえ君が・・・

本当はこのままずっと一緒にいたい。

そんな欲望を渉はぐっとこらえた。

多香子の体をギュッと抱きしめ返してから、頭を撫でて、「じゃあな。」と多香子の手からマフラーをとると渉は帰って行った。


焦ったらいけない。時間をかけて、多香子の気持ちをせかさないように・・・。
渉なりにかなりこらえていた。


多香子は渉がいなくなった部屋で膝を抱えて座りこんでいた。

一緒に食べていた餃子のにおいが残っているのが、余計に寂しさを募らせた。