たとえ君が・・・

多香子の表情は5年前とは違う。

慶輔の隣で笑っていた表情とは違う。

でも、明らかに多香子が笑った・・・


自分に向けられたその笑顔に渉は泣きそうだった。今までの感情が一気にこみ上げて気づいたら多香子に口づけていた。

多香子も渉の背中に回した手はそのままに、口づけにこたえる・・・。





口づけのあと渉は多香子を抱きしめながら耳元でささやいた。
「愛してる」と。