彼とは幼稚園と中学校が同じであり、小学校と高校が別である。
幼稚園の時は、それなりに仲が良くたくさん遊んでいた記憶がある。
中学校の時は、1年生の時に同じクラスになり席が斜めであった。
中学生にとって幼稚園の時の記憶などほぼないに等しい。だが、私はなぜか彼の名前に懐かしさを感じており、卒園アルバムを見返したのだ。すると、そこには彼の名前があった。
私の思い違いではない、そのことに安堵し、ほっとした自分がいた。そして中学生の私は勇気を振り絞って幼稚園の事をネタに話しかけた。

「M君ってO幼稚園?」
「うん、そうだよ」
「やっぱり!私も同じなんだ!」