「…彼氏が欲しい。」


イチャイチャ登校してくるカップルを校舎の窓から眺めて、私はお決まりの文句をぼやく。


「まだそんなこと言ってるの〜?
もう諦めなって。」


クラスメイトのミカが、やれやれといった顔で宥めてきた。


「ひ、ひどい…。
……もう一生出来ない気さえしてくるよ。」


私は鬱つかな夢を頭から引き剥がし、
溜息を着いた。

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これは、そんな私に突如現れた美形王子との恋愛ラブストーリーである。

(彼氏いない歴=年齢の私の奮闘記である。)