日焼けした筋肉質な腕…

“ 俺につかまれっ!”

そう…あの時のあの声、間違いない…この声だ。

広斗君だったんだ。

だから……

薄れて行く意識の中で、私は確かにこの声を聞いて…生きたいと願った。

この腕に、助けを求めた。

「もしかして…だけど、私…あの時の記憶が飛んじゃってて、今やっと思い出した。
ごめんなさい。
あの時は…本当にありがとうございました。
お礼…かなり遅くなって。

どうしよう、私。」

「そんなん、どうでもいいよ。(笑)
元気になったんなら…。
とにかく、もう助けないからな。
ツナギも下着もびしょ濡れだったしさっ!」

「ごっ…ごめんね。本当に…
てか、どうしよう…。
今更ながら…めちゃくちゃ恥ずかしいよね、私。」

「そう、心臓マッサージした。」

「 ………うっそぉ〜(・_・; 」

「人工呼吸もしたっ。」

「うそぉーーーーーーーーっ!(◎_◎;)」



ええーーーーーっ!!どうよっソレっ!


「嘘だよ。冗談っ。焦んなよっ(笑)」

私は思わず唖然として広斗を見る。