金魚占い ○°・。君だけ専用・。○.

「髪飾り、とっても似合うよ。」

ゴウちゃんは、そう言って笑った。

お父さんが…いたら、菜乃のことを“ かわいい ”って…言ってくれたのかな。

そんな事を思って、ゴウちゃんとママの背中を見て歩いた記憶。

夜店が並ぶ道の真ん中を…歩いた記憶。



ゴウちゃんは、振り返って私に左手を差し出した。

3人で手を繋ぐ。



この人は私を見てくれる人。

ママと私を繋いでくれる人。

……そう思った。


そして…それは間違いではなかったけれど、男女の間には、時と共に変わってしまう何かがあるらしい。


誰もが…みんな壊れるつもりで恋を始めるんじゃない。

壊すつもりで…愛を誓うんじゃない。

壊れるなんて……思ってもいない。


スマホを切ると、泣きじゃくる私をママは力いっぱい抱きしめてくれた。


「菜乃……。もう、忘れよう。
あっちでのことは……。
圭也君のことも、ゴウちゃんのことも…忘れよう、菜乃。
もう、関係ないんだから。」

ママと私の心は…交わることは無いのかもしれない。

何かが……違う。

ママはママなりに一生懸命、私を愛してくれる。

分かってる。

けれど、少しだけ違ってて…

掛け違えたボタンのように…ほんの少しの掛け違いが、私の心を苦しくさせる。

すれ違うママとの心に苦しくなる。

ママが大好きなのに……分かり合えない。