亜莉沙side

珈琲1杯から始まる。
砂糖は角砂糖1つでシロップはなし
ドリップした珈琲は苦く甘くせつない味がする。
あなたの癖が抜けない私はベランダの少し冷たい春風に吹かれながらまたいつものように珈琲を飲む。
少し背伸びしたこの味にも慣れてしまった。

また、いつもと同じ朝が始まる


車で通勤する私の音楽は決まって洋楽だった。
歌詞の意味もなんて言ってるのかもわからない
これもまた癖になっている。


亜「みんな…あなたのせいね」


1人呟いた言葉は海外のメロディーに飲み込まれてしまった。

後輩「亜莉沙先輩!おはようございます!」

亜「おはよう、昨日の資料出来てある?」

後「はい!昨日徹夜で仕上げました!」

亜「ごめんなさいね、頼んでしまって」

後「いえいえ!大丈夫です!それより、部長が呼んでましたよ?」

亜「部長、、、、ありがとう」

部長はいわゆる私の元彼って人で会うのはとても気まづかったが仕事に私情を挟むわけにはいかずすぐに向かった

部「亜莉沙、この前の会議の話だが、、、、」


彼は何事も無かったかのように私に話し続けた。
私も返事をした。
もう何も無い2人はただの「先輩」と「後輩」になっていた。
私はとうとう1人になったのだと、改めて感じた