ピュアな彼女の甘すぎる素顔





「終わった?
じゃあ答え合わせしてる間休憩してて」

そのタイミングで氷野が回答用紙を受け取り、丸付けを始める。

その間ぼーっとしていると、前に座る良晴と目が合った。


良晴は何やら口パクで俺に伝えようとしているが、まったく伝わらない。

とりあえず氷野の姿に驚いている様子なのはわかった。


「あっ、また間違えてる。
高嶋ここの部分絶対わかってない」

「あー、そこはあんま理解してねぇかも」
「じゃあどうして言わないの」


言える状況じゃなかっただろ、とは口にできない。


「なんとなく迷惑かなって」

「高嶋に教えるためにここ来てるの、わからないところ言ってくれないと意味ない」


じっと俺の目を見て言った氷野。
これは普通にやばい。

だんだんと状況を呑めてきたのか、良晴は俺と氷野を交互に見て何やら笑みを浮かべてきた。