「うん、これでいい」 さらに満足感を言葉にするものだから、良晴は目を見開いて俺を見てきた。 なんとなく言いたいことはわかった。 これでもうわかったのだろう、氷野が俺に好意を持っているということを。 俺だって今の氷野の反応は予想外だったが。 まさか隣に来ただけで機嫌が直るとは思わなかった。 「高嶋、解けた?」 少し嬉しそう。 なんとなく小さい花が氷野の周りで咲いたような、イメージで言えばそんな感じ。