＊
「はぁ！？
氷野さんに告られたって颯斗、それどういうぐっ…」
「うっせぇ、声でかいから叫ぶな」
次の日の朝。
悩みに悩んだ俺は良晴にだけ相談することにした。
もちろん告られたと打ち明けたのには理由があるのだが。
「ま、ま、マジで言ってんの…え？
颯斗の妄想じゃなくて？」
「妄想ならどんだけ良かったか」
はあと盛大なため息を吐く。
珍しく学校の最寄り駅で待ち合わせしてまで昨日の経緯を話した俺。
「な、えっ…は？」
「それでだな、俺は氷野に嫌われようと思う」
「いや何でだよ！？そこは付き合えよ！あんな美少女、滅多にいねぇぞ！？」
興奮する良晴を無視して話を続けることにした。
そうでもしないとこいつは大人しくならない。
