「……してねぇ」 「すぐ認めんなよ。テスト期間中はバイトするなよな」 「少しぐらい良いだろ」 「颯斗まじで留年になるぞ」 留年留年って、課された課題はちゃんと提出している。 そのため留年にはならないはずだと信じたい。 それに今はそれどころではないのだ。 『高嶋との時間が増える、から』 もうあれから1ヶ月ほど経った。 が、あの日以来氷野と言葉を交わしていない。 おそらく無意識のうちに避けている自分のせいでもあるだろう。