それにしても照れている氷野の表情を見て、なんだか新鮮な気持ちになる。 普通に無表情以外の顔もできるんだって話。 「ねぇ高嶋」 「ん?」 「送るのは私が女だから…?」 「まあそれもあるな」 いつもより時間も遅いし、その原因を作ったのは一応俺だ。 いくら氷野は恐れられているとはいえ女である。 あとは元カノである千智のこともよく送っていたため、癖になっていたのかもしれない─── って、何考えてんだ自分。 自ら千智のことを思い出してどうする。