「高嶋、もっと食べ…」
「氷野が食べないと意味ないだろ」
もう氷野の言葉を制することにした。
そうでないと負けてしまう。
「…わかった」
「食べれるだけでいいから。
他にもまだ食べたいのあるだろ？」
「うん…！」
それから焼きそばを食べ終え、黒河と良晴を待ったのだが来る気配は全くなく。
恐る恐るスマホを見れば案の定、【ふたりで楽しんでね♡】とのことだった。
「高嶋とふたり…」
そのことを説明すれば、少しの間固まってしまう氷野。
「別に嫌ならふたりを探して…」
「嫌じゃ、ない…！
今は高嶋とふたりでも大丈夫、だから…」
「大丈夫って？」
「……っ、な、なんでもない…行く」
照れる氷野を問い詰めたいところだが、ここは我慢することにした。
先を歩く氷野の後をついていき、屋台を見て回る。
