「でも男の人って浴衣持ってる…?」 「本郷はわからないけど高嶋は持ってるよ」 「……どうして、知ってるの?」 不思議に思って聞いてみれば、少し言いにくそうにして黙った黒河さん。 なんとなく想像できたため、胸が苦しくなる。 「……千智さんと?」 「…っ、ごめん氷野ちゃん」 「ううん、大丈夫。 だって恋人同士だったから…」 高嶋と千智さん、ふたり浴衣を着て夏祭りに行ったのだろう。 同じ祭りだろうか。 きっとふたりとも、幸せそうに笑い合って───