諦めて、謝ろう。
涙が出そうになるのを必死に堪えて、『ごめんなさい』と言おうとした時───
「先生、氷野は何もしてないよ。
俺、この目で見たもん」
私を庇ってくれる誰かの声がした。
先生も私も、意地悪されたと言ったあの子でさえも目を丸くして声のしたほうに視線を向ければ。
「高嶋くん、それは本当?」
「うん、本当だよ」
「う、嘘だもん…!氷野さんが睨んできて、ひどいこと言おうとした!」
「言われてないのに決めつけるんだ。
じゃあ氷野に聞こう」
クラスのほとんどから視線を浴びた私は緊張して、声が出なくなったけれど。



