「せんせぇ、氷野さんがいじわるしてきたぁ…」 ただ目が合っただけ。 友達になれるかなと思って、声をかけただけ。 それなのに泣き出してしまったあの子は泣き出し、先生のところへ行ってしまった。 「氷野さん、いじわるしたらダメでしょう?」 違うの、本当に意地悪なんかしていない。 何度も否定しようとしたけれど、クラスのみんなから冷たい目で見られた私に味方なんていないと子供ながらに思っていた。