ピュアな彼女の甘すぎる素顔





氷野と夏祭りに行くと約束していたから、あんなことがあった後でも休みを入れた。

彼女の兄から脅されたと言い訳して、ここへ来た。


「その中途半端な考えを直せ、はっきりしろよ」


ため息を吐いて俺に冷たい視線を向けた彼は氷野と重なる部分があった。

やっぱりふたりは兄妹なのだ。


「すみません、お邪魔します」


迷いがなくなったとまでは言わないが、自分の中で薄れていくのがわかる。

そのため氷野に会うという選択をとったのだ。



家に上がり、2階にある氷野の部屋へと案内される。


「ここが美雪の部屋だ。言っとくけど手を出すようなことしたら本当にタダじゃ済まさねぇからな」

「……はい」

それだけ言って氷野の兄は1階へと戻っていった。
どうやら俺ひとりで入れということらしい。