「遅い、10分も遅れやがって。 シメられたいのか?」 氷野の家に着くなり、彼女の兄からの怒りが落ちる。 「すみません…」 「まあ来てくれたから許してやる、さっさと上がれ」 「え、いや…どうしてですか?」 「あ?」 理由も言われずに氷野と会うのは彼女に申し訳ない。 「…やっぱりお前が美雪を傷つけたのか」 「え…」 「夏休み前日、家に帰ってからずっと美雪の様子がおかしい。どうせお前が傷つけたんだろ」 夏休み前日…となれば原因は俺しかない。 だがその理由を彼は知らない様子。