これは、やばい。
相手は氷野からだ。

なんでここまで家に呼びたがるんだと思いながらも、スマホを耳に当てれば───


『15分以内に来ないとシメるからな。
何が無理だ、来なかったら俺はお前を許さない』

「……は」


一切俺の返事を聞かず、切れてしまった電話。
相手は氷野ではなく、彼女の兄からだったようだ。


なぜ氷野のスマホから兄が電話をかけてきたんだ?


「…何か、あったのか…?」

わからないが、気づけば準備のために立ち上がっていた。

そして───