猛暑が続く夏休み。
特に8月の暑さは異常だ。
「……あっつ」
部屋にもその暑さが伝わるため、エアコンの温度を下げる。
ここ最近、バイトのない日はずっと家に引きこもっているという怠けた生活を送っていた。
一度クラスの男子と出かけたのだが、その時も魂が抜けてると言われたほど酷い顔をしていたらしい。
気を紛らわすためかバイトを多く入れたっていうのに───
「なんでこの日空けたんだよ…」
8月後半の水曜日。
その日は例の夏祭りがある日だ。
もう氷野との関係はなくなったというのに、空けた俺は本物のバカである。
あんな最低なことして、氷野は逆に俺を嫌いになったことだろう。