「あーあ、氷野ちゃん可哀想…颯斗に振り回されて」
なんて、焼いたトウモロコシを食べながら俺に冷たい視線を向ける良晴。
じゃあどうしろというんだ。
「氷野ちゃん、素直になってもいいんだよ?」
「そうだぜ氷野ちゃん」
今、俺の目の前で氷野に勇気というものを与えている良晴と黒河。
もはやふたりを前にして敵いそうにない。
「でも面倒がられたら…」
「颯斗に限ってそれはないな。
こいつ見た目の割にクソ優しいから」
「そうそう、中学の時もそれでよく好意持たれて…」
「……高嶋が優しいのは知ってる、けど…嫌われたくないの」
ぽろっと零した彼女の本音があまりにもかわいくて、不覚にも胸が高鳴った。



