「笑った…」
「…えっ、黒河さん…?」
「笑った!ねぇ今笑ったよね!?
えっ、待って何今の不意打ちすぎない!?
かわいすぎて無理!」
「わっ…」
興奮気味の黒河は氷野に抱きつき、かわいいと連呼している。
さすがに今の不意打ち笑顔はずるくて当然だ。
「あ、えっと…お肉焦げちゃう…!」
戸惑いを見せつつも、肉の焼きっぱなしに気づいた彼女が慌ててトングで肉を返した。
火が弱かったのか、幸いにも焦げておらず一安心した様子。
「もうすぐ焼けるよ高嶋」
「ああ、ありがとう」
「…うん」
たったひと言のお礼だけで、嬉しそうにする氷野。
最初の頃より感情表現が豊かになったものだ。



