まあそれを言っても簡単に信じられないだろうと思い、氷野に笑いかけて彼女の頭に手を置いた。
少しでも落ち着かせようという意思を込めて。
「ああ、好きな時に来ればいい」
内心穏やかな気持ちでそう言ったのだが、さらに頬を真っ赤にする氷野を見てハッと我に返った。
何してんだ、俺。
いや普通に今のはアウトだろ。
前から考えてた嫌われる作戦はどこに行った。
「あ…う、ありがとう…絶対行く」
視線を外し、見るからに恥ずかしそうな表情の氷野。
目も潤んでおり、頬は赤い。
顔に出やすい今の氷野を見ていると、すべてがどうでもいいと思えるような感覚に陥った。
そして気づけば熱を帯びる彼女の頬に手を添えていた。
「……すげぇ熱い」
「…っ、高嶋…」
わかりやすい女。
恥ずかしそうに目をぎゅっと閉じた氷野に大きく心が傾くのがわかった。



