「わかったから。
すみません…あの、乗せてもらってもいいですか?」
「嫌に決まってんだろ本当は…あ、いや大丈夫だよ。うん、一緒に乗って帰ろうね」
この隠しきれてない二面性が恐ろしく怖いのだが大丈夫だろうか。
氷野のいないところで命すら狙われそうな勢いだ。
「ありがとうお兄」
「くっ…天使が微笑んだ……」
「……?」
一方氷野は兄から溺愛されていることに気づいていない様子。
今だってキョトンとしている。
「じゃあ行こう高嶋。近くのパーキングエリアに停めてるだろうから」
「え、待ってそんなのあり…?
美雪、お兄ちゃんのこと無視するの?」
「じゃあお兄が先に歩いて」
「そうやって俺を除け者にする…悲しいよお兄ちゃんは」
本当に氷野には敵わないらしく、落ち込みながら彼女の言う通り前を歩いた。
その後ろに俺と氷野が並び、ついていく形になる。



