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この日、黒河から好かれてしまった氷野だったのだが、他のクラスメイトから話しかけられることはなかった。
あっという間に放課後になり、暑い外へと身を投げ出す。
今日はバイトがないため、まっすぐ家に帰ろうと思い靴箱へ向かう。
「ねぇ、門前にすごいイケメンが…」
「えっ、ちょ、本当にやばかったんだって!来てよ!」
すると一階の靴箱付近が何やら騒がしい。
まるで芸能人がいたような勢いである。
まあイケメンがいたところで俺には関係ない。
そう思い迷わず門へと向かったのだが───
「どこの学生さんですか!?」
「大学生ですよね!」
「えーっ!すごくかっこいい…!」
門前に女子生徒の集団ができており、通るのも一苦労な状態だった。
よく見ればその輪の中に男がひとり、囲まれていた。



