「…高嶋だけは特別」
「……は」

「高嶋にしかこんな感情乱されない…だから特別なの。初めての感情ばっかり」


俯き加減の氷野はゆっくりとアイスを口へ運ぶ。

どうやら俺が彼女の心を動かしたようだ。
もちろん自覚なしなのだが。


「それは小学校の時から?」

「……うん、それがきっかけ。
だから中学が違った時、苦しかった」

「他の男に目移りするだろそこは」
「高嶋しかダメ」


どうしてここまで好かれたのだろうか。

同じ高校に入学していなかったら、こんなことにならなかったかもしれない。