「言われてみればそうかも…でも高嶋とお揃いだからいいの」
まったく傷つくそぶりすら見せない氷野。
むしろ真剣に返されて俺が困っている。
「なんか氷野のイメージ変わってんな」
「えっ…」
「もっと冷淡女だと思ってた。
まだまだ幼いところもあるんだな」
コロコロ表情が変わったりと意外と子供っぽい。
今にも甘えてきそうな勢いである。
「……高嶋だから」
「は?」
「高嶋だから素でいられる気がする」
「俺だから…?
何、実は本性隠してる的な?」
「隠しているというか…いつもいつも避けられるから仕方ないなって諦めてるのかもしれない」
ポツリと呟いた氷野の本音。
完璧な外見のあまり近づきにくいと思う人は多い。



