______マリアside



キャーーー....
マリアーーー...



歌い終わると温かい歓声に包まれた




その感覚がこんなに気持ちいいなんて


知らなかったよ。







「よかった、だってよ。」



「え?」




「シンのやつがそう言ってた。」




「それだけ?」




「うん。」




あー、シンちゃんらしいや。



私が感情をぶつけたら逃げだすの。

もう慣れちゃったけどね。



これでもうシンちゃんとは
離れられそうだな、、




「マリアー、いつか俺の為に歌ってね。」



私の顔を触りながら
少し泣きそうな顔で話すタカ。


あ、、気づいてたんだ。
別にシンちゃんにって言ってないのに。




タカはそのまま飲み過ぎで
バーカウンターのテーブルにもたれて
寝てしまっていた。




もう、私はこの人にこんな顔させたくない。

あんなこと言わせたくない。



そう思うくらい、もうタカにハマってるよ、




寝てしまっている彼の髪を撫でながら
おもわず呟いた。



「Now...I'm crazy about you........」





「あら、素敵な言葉ね、、」



そう話しかけてきたのは
バーカウンターの奥にいるマスターだった