『愛してほしいと言うには虚しくて
あなたへの言葉をただ探して
すれ違ってもこんなに強く
あなたを愛してる
すれ違ってもこんなに声が溢れて
愛してる。』





「え、、、」


「あ、気づいたー?、
全く酷い女だよね、お前の妹。

俺がアイツの為に書いた曲にさ
おもいっきりお前のこと歌ってんの。

妬けるよねー。」




タカへの歌じゃないとは思ったけど
俺への歌だとは、、。



こんないい詩を書かせてしまうぐらい
俺はお前を苦しめていたんだな。


ごめんな、マリア。


彼女にそう言いたかったけど
それは反則だと分かってるから


悪役は最後まで憎まれて諦めてさせないと。




そう自分に言い聞かせて席を立つ。


「え、帰るの?」


「いい歌だったって言っておいて。」


「それだけ?」


「あぁ、それ以上もそれ以下もないよ。」



「冷たい男だね。」


「憎まれ役は俺の専売特許だ。笑」




そう言って自分からマリアを手放した。







今日はこのまま1人になりたくなくて


都合のいいそこら辺のバンギャルを
ひっかけてその女の家に行った。



マリアを受け入れもしないで

手放したのが寂しいと喚くことは
あまりに自分勝手だとわかってるけど




今日だけは許して欲しい。




今日だけは俺を1人にしないで。





都合のいい女に俺の欲望を全てぶちまけて
暗い闇へ落ちていった。


ほんと、スパソルの名前がお似合いだよ。