いちばんに見えたのは、病室からも見た大きな月。 そして、その周りに煌めくたくさんの星。 何よりも目を引いたのは、1人佇む同い歳くらいの男の子。 綺麗だった。 綺麗だと感動することなんて今まで1度もなかったのに。 その男の子は月明かりに照らされて、夜の中に浮かんでいた。 いや、もちろん物理的に浮かんでる訳では無いんだけど…。 それでもやっぱり"浮かんでいる"と言うのが、ぴったりだと思った。