今さっき、来なくて残念だと想っていた相手が突然目の前に来たのだ。
…確かにいつも居るとは言っていたが…。
「あ、たつ!きてくれたんだね」
あの、独特のゆったりとした話し方であたしの名前を呼んだ。
理由もわからず、なのに胸が高鳴った。
「べ、別に会いに来たわけじゃない」
と、誤魔化すために早口で言う。
とわが"会いに"来てくれてと言っていないのに、とか、そんなことには気づかない。
「そっかあ、でもぼくはきみとあえてうれしいよ」
余裕がありまくりなのか、それとも元からそういう性格なのか…。
…恐らく後者だろう。

