あれから、3年の月日がたった。
あの後あたしは無事にドナーが見つかって移植し、今は通院をしながら働いている。
割といい会社で、病気のことにも理解があって働きやすい。
とわは、分からなくなってしまった。
今でもまだ思いが消えずに残っている。
その日、いつもの様に病室へ行くと、彼の姿はなく。
代わりに真新しいシーツを被ったベットだけがそこにあった。
やっと起きたのかと、そう思ったけど、やっぱりそうではなくて。
どこかへ行ってしまったのだと悟った。
こんなこと考えたくもないが、死んでしまったのか、はたまた、ドナーが見つかり元気になって退院したのか。
何もわからなかった。
どこにいて、何をしている中もわからないけど、今もどこかで元気でいてくれたらなあと思っている。
そしてまた、あの屋上で。
2人でこの街を見渡して、夜空を見上げることが出来れば嬉しいなあ。