欠席を決めたこの日。
私は保育園に連絡を入れて事情を説明した。
保育園の先生も“それがいいですね”って
快くOKしてくれた。
あとは高校に電話するだけ。
早くしないと.遅くなっちゃう。
事務室に繋がるのか職員室に
繋がるのかどっちだろう。
【おはようございます!輝翔館高校職員室です】
『おはようございます!3年4組の藤井優月です』
【おぉ!藤井優月さん!稲森です!どうした?】
『欠席届お願いしていいですか?』
【欠席?あ!待って!祐希来たわ!代わるね】
『すいません!お願いします!』
保留になりオルゴールが流れたと思えば
すぐに返事が来た。
【お電話かわりました!藤崎です!】
『おはようございます!藤井です!』
【おはよう!欠席だって?体調悪い?】
『いいえ!娘が学校に行きたくないらしくて!』
【おぉ!だから一緒にいてあげるって事?】
素晴らしいくらい察しのいい先生。
『はい!』
【体調不良って言う事で欠席にしてもいい?】
『すいません!よろしくお願いします!』
【はーい!じゃあ火曜日にね!】
『はい!』
話の通じる人がいてくれてよかった。
『結実ッ!おやすみの電話出来たよ!』
『遊んでくれる?』
『うん!遊ぼうね!』
『しゃぼん玉買いに行こう!』
『買いに行こっか!』
私はベビーシートに結実を乗せて車を走らせた
誕生日が来たらすぐに免許を取ろうって考えた。
色んなとこに連れて行けるし。
両親がいなくて.結実にもしもの事があったら
すぐに自分の判断で病院に連れて行けるから。
車は今では充実する一部である。
